2005.07.16 Saturday
【きょうろぐ】球界改革についてのファン意識調査に参加しました |
実は今回は牛島監督【横浜】かハシケン【阪神】についての記事をアップしようと思っていたのですが、「きょうろぐ」さま主催の「球界改革についてのファン意識調査」に参加してみることにいたしました。普段きょうろぐさまへの記事協力は、「女の子のための『野球、ルール以前のモンダイ』」からさせていただいておりますが、内容が初心者向けとはいえないと判断したため、今回はこちらのブログから参加させていただきます。
尚、今回この調査に参加させていただいたことで、自分の考えを明確にし、なおかつまとめられたという大きな収穫がございました。ここにきょうろぐ運営に当たられているしけたろうHCに心から感謝を申し上げます。ありがとうございました。
1 FA制度はよい制度だと思いますか?
ドラフト制度の不備を補う意味でのFAには多少の意味があるとは思いますが、ドラフトでほぼ希望の球団に入れるレベルの選手がFAで他球団に移るというのは違和感がございますし、また、ドラフトで希望の球団に入れなかった選手はFAでも希望の球団に移れる可能性も低いはずです。 また、FA制度で高額年俸で選手を引き抜ける球団はよいのですが、そのせいで有力選手が去って行く傾向にある球団(広島等)は弱体化→自然消滅の一途をたどることになりはしないかと、心配になります。 選手側から見ますと、FA権獲得に高いハードルが設けられている点から見て、制度を利用できる選手、できない選手にかなりの差があります。有力選手の簡単な流出を抑えるための措置が、有力でない選手の足かせになっていることを考えますと、選手会から見てもすぐれた制度とは言えないと思います。 なくせとは申しませんが、改善の必要があると存じます。 2.ドラフトについて。逆指名(自由獲得含む)は良い制度だと思いますか? 職業選択の自由を振りかざして、選手が希望する球団に入れない、移れないことを不公平だと言う声も聞こえますが、一般社会でも希望の会社に入れるかどうかはその会社が自分を採用してくれるかどうかによって決まるので、不公平かどうかという問題ではないと思います。もちろん、まったく希望しない球団からオファーがあっても気軽に拒否できない程度の実力の選手には気の毒だとは思います。普通なら面接の申し込みすらしないわけですから。でもプロ野球界という世界は特殊な世界です。いずれかの球団に所属しなくてはただのアマチュア選手でしかいられません。 また、入団拒否はその球団のファンをもバカにした所行であると言えないでしょうか。希望球団にこだわる気持ちも分からないではございませんが、プロでやっていこうとするのなら、球団を支えるファンという層にも目を向けるべきですし、周囲の大人が高校を卒業したての年端のゆかない少年にそういう部分を教育していく必要があるでしょう。 結論を申しますと、逆指名や自由獲得枠でプロ入りした選手にはそれなりの枷をはめるべきで、そこを怠った状態でのそれらの制度がよかろうはずないと考えます。 3.ドラフトについて。かつて行われていたくじ引きは問題があると思いますか? くじ引きで人生を決める、というのはあまりにもウェットな考え方であると存じます。くじ引きはあくまで交渉権を獲得することが目的で、即入団にはならないケースもございます。公平を期するならくじ引きほど公平な決定方法はありません。 4.ドラフトについて。完全ウェーバー(弱いチームからいい選手が取れる)は良い制度だと思いますか? スポーツは各チームの実力が拮抗しているからこそおもしろい面は否めません。そのツボをおさえてこそ球界が存続するのです。自由競争ということが言われますが、経営面では親会社が手放したり買収したりできるでしょうが、有力選手獲得にまで自由競争の原理を持ち出すというのはどうでしょうか。 それとは別に、各球団が己れのことしか考えてこなかったことから起こったと思われる昨年の騒動を反省するのなら、球団から完全ウェーバー制に肯定的な意見がもっと出てきてもよいのではないかと存じます。 5.選手の年俸は高すぎると思いますか。 年俸の査定法が納得できれば、高すぎることはないと思います。(「年俸査定に哲学を」参照) 6.「野球人気の低迷じゃなくて巨人人気の低迷」だと思いますか? 阪神人気を見ている限り、そう思います。阪神やロッテの応援を見ていると、野球人気は本当に低迷しているのかと、疑わしくなります。 巨人が「ヤバ」いと、球団人気は低いけど巨人戦で稼いでいる球団がもろともにジリ貧状態になることから、野球人気が低迷しているという感覚になるのではないでしょうか。今のままでは、たしかに巨人がコケたら皆コケた、というのはあると思います。(「清原は巨人の救世主たり得ない?」参照) 7.日本人選手のメジャー流出についてどう思いますか? MLBは日本球界より厳しいはず(有力選手であっても簡単にトレードされる等)なのですが、そこを無批判に放置して、MLBに簡単に行けない日本球界の制度ばかりを批判する選手が出てきたことが、メジャー指向の選手全体に対する風当たりが強くなった原因のひとつだと考えます。 そもそも野球というスポーツが世界的なスポーツではなく、むしろローカルなスポーツなので、海外移籍についてあまり考慮されてこなかったという事情があったと思います。 わたくしはメジャー行きのみならず、メジャーを始め海外のプロチームとのトレードも含めてもっと風通しをよくする必要があると考えます。こう言いますとわたくしのことを、野球の五輪からの削除に賛成、助っ人外人不要、某プロ選手のメジャー行き希望を我がままと主張していることから、プロ野球ファン極右翼と思われている周囲の方達から「意外だ」と言われます。 この項目については記事を改めたいと思いますので、今回はこのくらいにしておきます。(「末はメジャーか、讀賣か」参照) 8.チーム数はどのくらいがいいと思いますか。 3リーグ、18チームくらい欲しいところです。が、実際には少子化の影響や長引いている不況のせいで不可能に近いと思いますが……。その反面、1リーグになっても仕方がないと思っておりますし、1リーグ制=悪とも思いません。 9.プレーオフ。セもやったほうがいいですか? プレーオフをペナントレースと切り離すことを前提に、セ・リーグでも導入するべきだと思います。ペナントレースはあくまでもリーグ最強のチームを決定することを目的とし、プレーオフはその中の3強が日本シリーズ参戦権をかけて戦う、まったく別のものとして位置づけるわけです。そうすると、パ・リーグだけでプレーオフを実施する意味がなくなります。セもパも同じ条件で勝ち残ったチーム同士が戦うことこそが、望ましいと考えるからです。 異論もあろうかと存じます。また、わたくしの事実誤認がございましたら、ご遠慮なさらずにおっしゃっていただけると幸いです。 牛島監督、ハシケンについてはまた後日。 |