プロ野球 男道!

日本プロ野球界に生息する『おとこまえ』を発掘し、賞味するBlogです。
また、男を下げた選手を容赦なくムチ打つBlogでもあります。
プロフェッショナル里崎 【ちょっとこ】
絶賛するほどではないけれど、ちょっとおとこまえだな、と思った選手をちょっと紹介するカテゴリ「ちょっとこまえ」を作りました。
相手チームにありながらも、ちょっといいなと思った選手等、どんどんご紹介したいと存じます。
栄えある(?)第1回目の登場は、里崎智也【ロッテ】です。

「いいプレーでファンに喜んでもらうのはプロとして最低限の仕事」
手元にないのでいつの号だったか失念いたしましたが、週刊ベースボールのインタビューに答えて里崎がかように言ってございました。つまり、ファンという存在に支えられているプロ野球選手が、ファンに還元すべきこととしてプロらしいプレーを見せること、そしてそれ以外のところでもファンに喜んでもらえる「なにか」を提供することの必要性を訴えているのです。
5月29日、マリンスタジアムで横浜戦を制した試合後、里崎は先発した同い年の渡辺俊とともに、球場正面のステージで球団歌を熱唱してみせました。それ以前から彼はことあるごとに試合後、この常設ステージでファンに「自慢ののど」を披露していました。「それくらいでファンが喜んでくれるなら」胸の内をこう語っておりました。

プロ野球選手の中には、「本当のファンサービスとは、せがまれるままにサインをする(ファンに媚びる)ことではない、プレーでファンを魅せることだ」とうそぶく人もございます。もちろん、その説も一理ございます。しかし、だからといって孤高の人よろしく、黙々と試合をこなすだけの選手に魅力を感じるかと聞かれましたら、疑問を差し挟まざるを得ないのが正直なところでございます。
例えばイチローがかようなタイプの選手です。彼の人気は彼の「天才的なバッティング」に集約されているのではないでしょうか。逆にいうと、件のような態度は超一流の選手にのみ許される態度であって、平均的な選手には必ずしも当てはまらないということなのです。イチローがファンを軽視している、というわけではないと思いますが、少なくともファンを「選んでいる」という態度に、イチローですらオリックス時代にたいした観客動員に結びつかなかった原因があるように思います。
もし、里崎が今のままイチロー並みのバッティングセンスを持っていたら、マリスタは連日大入り満員になること間違いないでしょう。もし、イチローが里崎並の(失礼)選手で今の態度に固執していたら、ファンから「とっつきにくい選手」と思われるだけではないでしょうか。

プロらしいプレーでファンを魅せるなんて、プロ野球選手として当たり前のことじゃないか……と里崎は言います。それ以上のことをやって、一人でも多くのファンにスタジアムに足を運んでもらう、そうして初めてプロとして一人前なんじゃないか…。
プロスポーツは一種のエンターテイメントです。興行収入で成り立つ世界です。一人でも多くのファンを獲得することが求められます。好きな野球で飯が食える、のですから当然のことです。ですが、このことはただただ求められるままにサインをしたり、写真撮影に応じたり、あるいは自主トレもそこそこにメディアに露出していいということではございません。一昔前はプロ野球選手がCMに出演することにすら、眉をひそめたファンもいたほどです。それほどではございませんが、「芸能人じゃないんだから」と反感を買われるようではプロとして失格です。その辺りの兼ね合いが難しゅうございますが、うまくバランスをとっているのが赤星や里崎なのだと思います。

千葉ロッテは特にファンが熱うございます。その熱さに選手たちも目を覚まされたのではないでしょうか。彼らのためにプレーしたい、彼らのために勝ちたい。里崎の言葉の裏にそんな思いが読み取れるのは、わたくしだけではないはずでございます。
| 鳴尾浜小町 | ちょっとこまえ | 22:42 | comments(5) | trackbacks(1) |


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